いびきはどれくらいうるさい?騒音レベルをデシベルで知ろう!【音量】

基礎知識

皆さんは、いびきの音がどれくらいうるさいのかご存じでしょうか?自分がいびきをかいている場合はその音量について気づくことはできませんが、周囲の人からいびきの大きさについて怒られた……なんて経験がある方もおられるのではないでしょうか?

この記事では、いびきの音量を音の単位である「デジベル」で分かりやすく説明しています。一体、どれくらいの音量でいびきが周囲には聞こえているのでしょうか?

また睡眠時無呼吸症候群という睡眠障害の際に、「CPAP」という装置による治療が行われますが、多少音が気になるといわれています。CPAPのデジベルについても調べてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。

いびきの音はどれくらいうるさいのか?

一般的にいびきの騒音は、50~60デシベルであるといわれています。50~60デシベルってどれくらいうるさいのでしょう?分かりやすく例えると、一般的に50~60デシベルの騒音は、繁華街の騒音と同等の音の大きさであるといわれています。または、エアコンの室外機を近くで聞いたような騒音のレベルです。

やはり睡眠中に少し気になる音の大きさです。ただし、いびきは人によって異なり、全員が同じような音ではありません。例えばいびきが大きい人であれば、80デシベルの大きさであるといわれています。

この80デシベルは、犬の鳴き声と同等と表現されます。また走行中の電車内、近い救急車のサイレン、パチンコの店内とも同等されてます。こんなに大きな音が睡眠時に聞こえてきたら、トラブルが発生してしまうのも納得できます。

騒音による健康被害はあるの?

ここで気にしておきたいのが、騒音による健康への影響です。2009年にヨーロッパ世界保健機構が報告したデータによると、寝室での騒音レベルが40デシベル以上だと健康に悪影響を及ぼすとされています。[注2]

いびきの音により慢性的に睡眠不足になると、日中の眠気や、注意力の散漫など日常生活に影響が出てしまいます。また自律神経が乱れ、うつ病などの精神障害に繋がってしまうこともあります。あるいはホルモンバランスが崩れたり、肥満や糖尿病や高血圧などの引き起こすリスクが高まりします。

睡眠は健康のために大切な要素です。周囲の方へと健康被害が及んでしまう可能性があります。勇気は要りますが、いびきの治療を行うことは必要不可欠であると考えられます。

危険ないびきの音の鳴り方

ここで、特に危険ないびきの音の鳴り方について五つ紹介します。

いびきがしばらく止まった後、「ガガッ」という音とともに呼吸が再開する

朝までずっといびきが続いている

最近急に音が大きくなり、音が変わってきている

仰向けに寝ると音が大きくなる

音の鳴り方に強弱がある

この5つのようないびきをしていると、睡眠時無呼吸症候群である可能性が高いとされています。睡眠時無呼吸症候群では、睡眠時に無呼吸や低呼吸が生じるため、身体が低酸素状態になります。その結果、日中の異常な眠気や慢性的な疲労感が発生します。そして、様々な病気が発症するリスクが高まるため、非常に危険な病気です。そのため適切な治療を受ける必要性があります。

睡眠時無呼吸症候群のいびきと音の相関性

さらに恐ろしいのが、2010年に海外で行われた研究によると、睡眠時無呼吸症候群を患っている人のいびき音は、無呼吸を患っていない人のいびき音と比べて平均5デシベルほど大きくなるとされています。

また、睡眠時無呼吸症候群の重症度が上がるほど、いびきの音も大きくなることも判明しています。[注1]

CPAPの音量ってどのくらい?

睡眠時無呼吸症候群の治療には、CPAPと呼ばれる機器での治療が代表的です。この治療は寝ている際の無呼吸を防ぐために、CPAPの装置からチューブを伝い、鼻のマスクから空気を送り続けることにより、気道を確保する治療です。

このCPAPを使用する際の装置から出る音について、睡眠に影響が出るのではないかと多くの方が懸念を抱いていました。

しかしCPAPは現在、複数のメーカーで製造され、装置やマスクも年々改良された結果、静音技術がかなり発達しています。

よってCPAP使用中の音の大きさは、20デシベル程度であるといわれています。この20デシベルは、木の葉の触れ合う音や雪の降る音のレベルと同等です。

これくらいの音量ですと、睡眠の妨げになる可能性が低くなると考えられます。

またいびきの50~60デシベルである音の大きさと比べてみると、いびきの方がCPAPよりはるかに大きな音となっています。よっていびきの音の大きさが喪失するのならば、CPAPによる治療を行ってみてもよいのではないでしょうか?いびきが改善されれば、周囲の方の健康を阻害することなく、人間関係も良好なものを継続できるでしょう。

まとめ

  • いびきの音量は50~60デシベル(エアコンの室外機ぐらいの音量)
  • いびきが酷い人の場合は80デジベル(犬の鳴き声や走行中の電車内ぐらいの音量)
  • 寝室の騒音レベルが40以上だと健康に影響を及ぼすとされている
  • 睡眠時無呼吸症候群に特徴的ないびきの音の鳴り方がある
  • CPAPの音量は20デジベル(木の葉が触れ合うぐらいの音量)

いかがでしたか?思っていたよりもいびきの音量は大きいことがわかりました。また寝室の騒音により健康に影響が出る可能性があることもお伝えしました。

近年CPAPは改良され静音技術も発達しています。いびきの音量よりも小さい音しか出ませんので、ぜひCPAPでの治療を検討してみてください。

出典

[注1]Nimrod Maimon,  Patrick J. Hanly, (2010),Does Snoring Intensity Correlate with the Severity of Obstructive Sleep Apnea?

[注2]WHO,(2009),Night noise guidelines for Europe.

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