【睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療】「CPAP」を徹底解説!!

いびき治療

睡眠時無呼吸症候群であると診断された場合、主に治療として行われるのは「CPAP」という治療です。TVなどでも取り上げられたり、芸能人が使用していたりと存在を知る機会が増え、知っている方も多くなってきたのではないでしょうか?

今回は「CPAP」をテーマに、どのような流れで治療が決定するのか。また、CPAPを行う上で発生する使用継続の難しさについて説明をします。

CPAPとは

CPAPは「Continuous Positive Airway Pressure」の頭文字から名前がつけられており、シーパップ療法(経鼻的持続陽圧呼吸療法)と呼ばれます。
睡眠時無呼吸症候群に効果的な治療方法として最も普及している方法です。

このCPAP療法は、寝ている間に発生している無呼吸を防ぐ役割があります。機械により圧力をかけた空気を鼻から気道に送り続け、気道を確保します

CPAPの効果

CPAP治療を行うと、治療を受けた患者の大半がいびきを発生しなくなり、朝もスッキリとした目覚めを実感できたことが研究で明らかになっています。また、日中の眠気もほとんど喪失したということが報告されています。

別の研究では、重症の睡眠時無呼吸症候群の患者に対して、CPAP治療を導入した場合と導入しなかった場合で比較し、CPAP治療を導入した患者の方が、導入しなかった患者よりも長生きできたということも実証されています。

CPAP治療の対象者

まず問診などを医療機関で行った後、自宅で簡易PSG検査を行います。この検査は、自宅に検査機器を持ち帰って呼吸やいびき、体内の酸素飽和度を記録し、後日医療機関に提出します。簡易検査の費用は、保険適用後で約3,000円前後とされています。

この検査で重要となる指標が、1時間当たりの無呼吸回数を意味する無呼吸指数(以下AHI)です。AHIは5以上15未満の場合、軽症と判断されます。15以上30未満の場合は中等症と判断されます。そして30以上の場合は重症となります。

簡易検査を行った結果、AHIが40以上となるとCPAPによる治療法が決定します。AHIが20以上40未満であった場合は、病院でより正確な診断を行うため、終夜睡眠ポリグラフ検査(以下PSG)へと進みます。

AHIが40未満の場合は、終夜睡眠ポリグラフ検査へ

PSGとは一泊二日の検査であり、複数のセンサーを体の複数個所につけて、一晩中睡眠下の脳波や呼吸、眼球、筋肉の動き、AHIなどを記録し続けます。PSGの費用は保険適用後で約10,000円前後となっています。ただし別途入院費が必要になりますので注意しましょう。
PSGにてAHIが20未満ですと、生活改善の指導やマウスピース治療を行うなど、CPAP以外での治療の方針が立てられます。PSGにてAHIが20以上であると判明すると、CPAPでの治療が決定します。

費用

CPAPの治療費は1998(平成10)年から健康保険適用になりました。一般的にCPAP装置は医療機関からレンタルを行って治療を行います。

月々のCPAPのレンタル費用は保険適用でおおよそ5,000円前後とされています。CPAP装置の保守管理やマスクやエアチューブなどの消耗品は月々のレンタル料金内に含まれることが多く、医療機関や医療機器供給会社が対応を行います。

加えて原則、月に一回の通院が求められます。

治療の費用についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。↓↓↓

CPAP継続の難しさについて

処方圧が合わなくなる

CPAPの圧力の大きさは、常に一定の圧力をキープする設定か、もしくは無呼吸の時に合わせ自動的に圧力が増す設定の2パターンに分かれ、患者の病状に適切な圧を医師により設定されます。しかし症状や体重の変化などでCPAPの圧が合わなくなる場合があります。CPAPの圧が合わないと、睡眠時に不快な思いをしてしまうこともあります。

また無意識のうちに空気を飲み込むため、お腹が張ったようになり、おならが出やすくなることもあります。設定された圧により体調が辛くなったら、早めに医師に相談しましょう。気になるようであれば、圧の調節を行ってもらうようにしましょう。

睡眠時無呼吸症候群が根本的に治るわけではない

CPAP療法はあくまで睡眠時無呼吸症候群を緩和させている療法です。つまり目が悪い人が眼鏡をかけますが、目は根本的には治っていないのと同じで、症状が進行・悪化しないようにしています。
つまり、CPAPの使用を中止すると、睡眠時無呼吸症候群は再発する可能性がありますので、継続して使用することが重要になります。

マスク装着の不快感

CPAPは大きなマスクを着用するため、顔にも固定が行われます。よって睡眠中にマスクの拘束感があるため、不快感が出てしまいます。また、マスクを固定しようときつくするあまり、マスクの痕が顔に残ってしまったり、赤くかぶれたりする恐れもあります。

マスクを使用する際は、マスクフィッティングを見直すことが重要になります。フィッティングを見直しても改善しない場合は、マスクの形そのものが合っていない可能性があります。別タイプのマスクに変更するためにも、一度主治医に相談することが大切です。

喉が痛くなる

睡眠中に強制的に空気を送り込むため、喉を痛めてしまったり、口の渇きを感じたりする場合があります。特に花粉症の時期や空気が乾燥する冬には、鼻づまりや鼻や喉の痛みを覚えることがあります。

そのような場合の対処法は、加温加湿器を使用することです。

なおレジオネラ菌などの感染を防ぐために、加温加湿器の水は精製水がおすすめです。そして最低1週間に1回は水を交換し、容器を綺麗に洗浄してください。ただし精製水以外を使用する場合には、毎日水を入れ替えることが必要です。

結露が気になって眠れない

CPAPは部屋の空気を取り込みマスクから気道へと空気を送ります。そのため室温が低いと、チューブ内(吐いた息:温かい)とチューブ外(室温:冷たい)の気温差によって結露が発生してしまう場合があります。結露が激しいと、結露した水滴のために目が覚めてしまったり、CPAPが正常に作動しなくなったりする恐れがあります。

対処法としては、部屋の気温を上げるために暖房をつけること。また、エアチューブを布団の中に入れて使用したり、チューブ自体が温かくなる加温チューブを使うことで、結露が軽減する可能性があります。

持ち運びが不便

CPAPは15~20cmほどある機器本体と、空気を送るチューブと鼻にあてるマスクで構成されています。よって旅行や出張など外泊の際に、CPAPを持ち運ぶことが大変です。また電力が必要となるため、電源が確保できる場所でないと使用が困難となります。

継続的な通院が必要

CPAPの治療中は原則、毎月1回の通院が求められます。よって時間的なコストがかかります。何年も使用し続けるとなると、それだけ膨大なコスト発生することも想定する必要があります。

まとめ

CPAPについて、要点は下記の通りになります。

シーパップ療法と呼ばれ、睡眠時無呼吸症候群に効果的な治療方法

・睡眠時の無呼吸を防ぐため、機械で圧力をかけた空気を鼻から気道に送り、気道を確保する役割

・始める前に、医療機関で問診を受けたり簡易検査がある

健康保険適用の治療だが、月1回は通院が必要

・完全にいびきが治る訳ではなく、再発防止のために使用し続ける必要あり

いびき治療としては代表的な治療ですが、メリットとデメリットがそれぞれあるので、始める前に自分に向いている治療なのかを今一度確認してから臨むようにしましょう。

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